「月次決算とは?初心者でもできる効率的な進め方と成功のポイント」

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登場人物

  • ピエール:フランス訛りが特徴の経理コンサルタント。難しい経理の話を楽しく教えることに定評がある。
  • ジョン:カフェを営む個人事業主。経理初心者で、月次決算に苦労している。

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目次

1. カフェでの相談:「月次決算って、何ですか?」

ジョン:「ピエールさん!もう助けてください!月末になるたびに経理作業が山積みで、全然終わりません。それに『月次決算』って何をどうすればいいのか分からなくて、もう嫌になります…。」

ピエール:「ああ、モンシェール(私の愛しい人)、その悩みを聞いてやってきたのさ。月次決算は、経理の世界で言う“習慣の王様”なんだ。これを習得すれば、君の経営はもっと楽になるよ。」

ジョン:「習慣の王様…ですか?どうにも退屈で苦しい作業にしか思えないんですが。」

ピエール:「そう感じるのは、まだ月次決算の真の価値を知らないからだよ。月次決算を活用すれば、君のカフェの健康状態が数字で明確に見えるようになる。そして、それをもとに改善策を立てれば、君のビジネスはどんどん良くなるんだ。」

ジョン:「健康状態を数字で…ちょっと興味が湧いてきました。でも、どうやったらそんなことができるんですか?」

ピエール:「正しい方法と少しの習慣化で誰にでもできる。さあ、月次決算の基本から説明しよう!」


2. 月次決算の基本を知ろう:「なぜやるのか?」

月次決算とは?

ピエール:「月次決算とは、1か月間の事業活動を整理し、売上、経費、利益などを分析する作業だ。これは経営の健康診断であり、君の事業がどれだけ健全か、または改善が必要かを教えてくれるんだよ。」

ジョン:「健康診断って大げさじゃないですか?そんなに重要なものなんですか?」

ピエール:「全く大げさではないよ、ジョン。健康診断が病気を早期発見して治療につなげるように、月次決算も経営の問題点を早めに見つけて対策を講じるために不可欠なんだ。特に、小さなカフェのようなビジネスでは、日々の収支が経営に直結するからね。」


月次決算をする3つの目的

ピエール:「月次決算には大きく3つの目的がある。これを理解すれば、なぜこれが必要なのかが分かるよ。」

  1. 現状把握
    1か月間の売上、経費、利益がどれくらいだったかを整理し、事業の現状を正確に知ることができる。これにより、ビジネスが健全に運営されているか、問題があるかが明確になる。
  2. 経営判断の材料を得る
    数字を基に経営判断を下せるようになる。例えば、コストが高すぎる場合、どの部分を削減すればよいかが具体的に分かる。逆に、利益が出ている場合は、どこに投資をすべきかの判断材料にもなる。
  3. 税務申告や決算の準備を進める
    年次決算や確定申告に向けて、毎月データを整理しておくと、年度末の作業が大幅に楽になる。特に税務調査が入った場合、月次決算をきちんとしていれば安心だ。

ジョン:「なるほど…。月次決算が経営に直接役立つというのが分かってきました。」

ピエール:「その通りさ。では、次に具体的な進め方を教えるよ!」


3. 月次決算の進め方:ステップバイステップ

ステップ1:売上と経費の確認

ピエール:「まず最初にやるべきことは、1か月間の売上と経費を確認することだ。これが月次決算の基礎になる。」

ジョン:「具体的には、どんなデータを集めればいいんですか?」

ピエール:「例えば君のカフェなら、次のデータが必要だね:

  1. 売上データ:レジやPOSシステムから売上記録を取得する。現金とクレジットカード支払いを分けて集計すると、キャッシュフローの管理がしやすくなる。日次売上を合計して月次売上を計算することも重要だ。
    ※そのほかには請求書や領収書など
  2. 経費データ:領収書や請求書を整理して、仕入(コーヒー豆、ミルクなど)、固定費(家賃、光熱費)、変動費(広告費、交際費など)に分けて集計する。細かい経費も見逃さないことが大切だ。」

ジョン:「それを毎月やるのは、すごく大変そうですね…。どうやったら効率よくできるんでしょう?」

ピエール:「そのためには、日々の記録を習慣化することが大事だね。例えば、営業終了後に15分だけ“経理タイム”を設けて、その日の売上と経費を記録する習慣をつけるといい。少しずつ積み重ねることで、月末の負担がぐっと軽くなるよ。」


ステップ2:仕訳をする

ピエール:「次は、売上と経費を仕訳する作業だ。仕訳とは、各取引をどの勘定科目に振り分けるかを記録することだよ。」

ジョン:「仕訳って、なんだか難しそうです…。例えばどうやるんですか?」

ピエール:「例えばこんな感じだ:

  • 売上:『売上高』として記録する。現金とクレジットカード支払いを分けて記録すると、キャッシュフローの管理が楽になる。
  • 仕入れ・変動費:『仕入高』として記録。原材料費がこれにあたるね。その他に売上に連動して増減する経費。
  • 固定費:『地代家賃』や『水道光熱費』など、固定費を明確に分けて管理する。」

ジョン:「こうやって細かく分けると、全体像が見えてきそうですね。でも、これを全部手作業でやるのは時間がかかりそう…。」

ピエール:「そうだね。そこでクラウド型会計ソフトが役に立つ。例えば、freeeやマネーフォワードなら、取引データを入力すると自動で仕訳を提案してくれる。スマホで領収書を撮影するだけで仕訳できる機能もあるんだ。」


ステップ3:試算表を作成する

ピエール:「次に作成するのが試算表だ。試算表は、君のビジネスの“健康診断表”のようなものだよ。」

ジョン:「健康診断表って、何が分かるんですか?」

ピエール:「試算表を見れば、事業の売上、経費、利益がどのように推移しているかが一目で分かるんだ。

例えば:

  • 売上総利益:売上から仕入れを引いた金額。ここが低い場合は、仕入価格を見直す必要があるかもしれないね。
  • 営業利益:売上総利益から固定費や変動費を引いた金額だよ。営業利益が赤字なら、固定費が高すぎるのか、売上が足りないのか、原因を探る必要があるね。」

ジョン:「なるほど、試算表を見れば、事業がどこで問題を抱えているかが分かるんですね。」

ピエール:「その通りさ。さらに、試算表には経営の良い部分も見えてくる。例えば、広告費を増やした月に売上が伸びていれば、その投資が成功した証拠だ。試算表を作ることで、君の事業を数字で理解し、次の戦略を立てる材料にできる。」

ジョン:「じゃあ、試算表は単なる記録ではなく、経営を改善するためのツールなんですね。」

ピエール:「そうだよ。記録をするだけでは成長はない。でも、その記録を活用することで、経営の方向性を明確にできるんだ。」


ステップ4:振り返りをする

ピエール:「さて、最後のステップは振り返りだ。試算表をもとに1か月間の成果を振り返り、次の行動計画を立てることが重要だよ。」

ジョン:「振り返りって、何をどうやって見ればいいんですか?」

ピエール:「例えば、次の3つの視点で振り返るといい:

  1. 予算と実績の比較:目標とする売上や経費と、実際の数字を比べてみよう。例えば、売上目標に届いていない場合、その原因を考える。プロモーションが不足していたのか、顧客のニーズを捉えきれていなかったのか、具体的に分析するんだ。
  2. 無駄な支出の特定:経費の中で削減できる部分を探す。例えば、広告費を多く使ったのに売上が伸びていないなら、広告の内容やターゲットを見直す必要があるね。逆に、効果が高かった支出を見つけて、それをさらに強化するのも良い。
  3. 次月の目標設定:分析結果をもとに、次月の目標と具体的な行動計画を立てる。例えば、「今月は新メニューを導入して客単価を上げる」「SNS広告を再設計して集客を増やす」など、実行可能な計画を作るんだ。」

ジョン:「なるほど…振り返りをすることで、次のステップが具体的に見えてきそうです。」

ピエール:「その通りさ。振り返りは、ただ数字を見るだけじゃなく、そこから行動につなげることが大切なんだよ。自分が行った対策が効果あったのかをスピーディーにチェックすることが大事なんだ。」

ジョン:「そう考えると、振り返りも前向きな作業に思えてきました!」

ピエール:「そうだね。月次決算の振り返りは、経営者としての君の成長を促す貴重な時間になる。やり方を覚えれば、毎月楽しみになるよ!」


4. 月次決算を効率化するためのコツ

1. デジタルツールを活用する

ピエール:「クラウド型会計ソフトやスマホアプリを導入することで、手作業を減らし、効率を大幅に向上させられる。例えば、freeeやマネーフォワードは、銀行口座やクレジットカードを連携させるだけで、自動で取引を仕訳してくれる。」

ジョン:「そんなに便利なツールがあるんですね。でも、設定が難しいんじゃないですか?」

ピエール:「最初の設定は少し手間がかかるけど、一度やればその後はほぼ自動化できる。これを使わない理由はないよ。」


2. 領収書を溜め込まない

ピエール:「領収書やレシートは、その場で整理する習慣をつけよう。例えば、レシートを受け取ったら、すぐにスマホで写真を撮ってクラウドに保存する。これだけで溜め込みが防げるし、探す手間も省ける。それか、ある程度まとめてスキャナーを活用するのもいいね。クレジットと現金で支払ったものを区別すると効率よくできるよ」


3. チームで役割を分担する

ピエール:「経理作業が多い場合、スタッフに役割を分担するのも効果的だ。例えば、日々の売上データ入力はスタッフに任せて、君は振り返りや分析に集中する。このように、得意な部分を活かして作業を分けると効率が良くなるよ。」


5. まとめ:月次決算を経営の武器に!

月次決算は、事業の現状を正確に把握し、次の行動を計画するための最強のツールです。 初めは慣れないかもしれませんが、この記事で紹介した方法を試せば、少しずつ作業が楽になり、経営の質が向上していきます。

月次決算の3つの成功ポイント

  1. データを正確に記録する
    日々の売上や経費を細かく記録することで、月次決算の土台を作ることができます。
  2. 数字を活用して判断する
    試算表を使って経営の状況を数字で把握し、次の行動計画に活かしましょう。
  3. 効率化を追求する
    デジタルツールを導入し、手作業を減らして効率的に進めることが、継続のカギです。

ジョン:「ピエールさん、これなら僕にもできそうです。毎月少しずつ改善を積み重ねていきたいと思います!」

ピエール:「その意気だ、ジョン。月次決算は君のビジネスをより強く、賢くするための最良の習慣だよ。」


月次決算を通じて、あなたの事業を次のレベルに引き上げましょう!


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